毎年巻き起こるゴールデングラブ賞に対する賛否両論。
明らかなイメージ選考、守備の賞にも関わらず打撃成績重視などなど。
ということで純粋な守備指標【UZR】だけでゴールデングラブ賞を決めたらどうなるのか?
ガチの守備特化ゴールデングラブ賞を決めてみました!
※投手は除外しています。
このページの目次
2019年ゴールデングラブ受賞者のUZR
セリーグ | パリーグ | |||
---|---|---|---|---|
捕 | 梅野隆太郎 | 6.2 | 甲斐拓也 | 3.0 |
一 | ロペス | 0.3 | 内川聖一 | 18.6 |
二 | 菊池涼介 | 5.0 | 浅村栄斗 | 1.6 |
遊 | 坂本勇人 | -3.0 | 源田壮亮 | 22.4 |
外 | 丸佳浩 | 8.6 | 秋山翔吾 | -3.8 |
鈴木誠也 | 9.3 | 荻野貴司 | -2.9 | |
大島洋平 | -11.4 | 西川遥輝 | -5.9 |
ではまず今年のゴールデングラブ賞受賞者のUZRです。
同じ守備機会を平均的な選手が守った場合と比べてどれくらい失点を防いだかという守備指標。
ゾーンごとに飛んできた打球の種類、速度からアウトが記録された数を割り出し、個々の選手の守備を評価します。
プラス1だった場合、1失点防いだということになります。
源田や内川など非常に優秀なUZRを誇る選手もいる中、マイナスの選手もちらほら。
特にパリーグの外野のゴールデングラブ受賞者は全員がすべてUZRマイナス、、、
ということで各ポジションごとのUZRを始めた守備指標を徹底比較し、「UZR重視の勝手にゴールデングラブ」をやっていきたいと思います。
選考基準は以下の通り!
- 選出選手は350イニング以上出場した、GGの選考基準(各ポジションで72試合以上出場)に達した選手
- 守備指標はUZRを重視する。
各ボジション別!UZR比較
サトウデスク
捕手
選手 | UZR | DPR | catcher | ErrR | 試合 | |
---|---|---|---|---|---|---|
神 | 梅野隆太郎 | 6.2 | 1 | 4.3 | 1 | 129 |
オ | 若月健矢 | 3.8 | -0.2 | 3.8 | 0.2 | 138 |
ソ | 甲斐拓也 | 3 | 0.8 | 1.8 | 0.5 | 136 |
ヤ | 中村悠平 | 2.3 | -0.5 | 1.8 | 0.9 | 126 |
巨 | 小林誠司 | 1.7 | -0.1 | 1.9 | -0.1 | 92 |
ロ | 田村龍弘 | 1.5 | -0.3 | 2.5 | -0.7 | 100 |
日 | 清水優心 | 1.4 | 0 | 0.9 | 0.5 | 95 |
広 | 會澤翼 | 1.3 | -0.2 | 1.1 | 0.3 | 123 |
D | 伊藤光 | -0.1 | 0 | -0.5 | 0.5 | 84 |
中 | 加藤匠馬 | -0.5 | -0.2 | -0.9 | 0.5 | 92 |
西 | 森友哉 | -2.5 | -0.2 | -3.4 | 1.1 | 128 |
サトウデスク
パリーグ
パリーグのゴールデングラブはソフトバンクの甲斐でしたが、UZRは若月のほうが数字は優秀。
DPR(併殺貢献)、ErrR(失策防止)は甲斐のほうが高くなっているものの、
捕逸と盗塁阻止率から算出される捕手独自の指標「Catcher」は若月のほうが上。
「甲斐キャノン」のイメージが強いですが、実は2019年は盗塁阻止率は甲斐が.342、若月が.371と若月のほうが高かったりします。
セリーグ
ヤクルト中村悠平のUZRより2以上高く、セリーグのゴールデングラブは梅野で文句なしという感じ。
他の指標に関しても同様ですべてにおいてセパ合わせても梅野が突出していました。
盗塁阻止率は小林が.419となっていますが、梅野はそれについで370とセリーグ2位!
一塁手
選手 | UZR | DPR | RngR | ErrR | 試合 | |
---|---|---|---|---|---|---|
ソ | 18.6 | 1.4 | 13.3 | 3.9 | 130 | |
楽 | 銀次 | 4.3 | 1.5 | -0.7 | 3.4 | 134 |
ヤ | 村上宗隆 | 4.2 | 0.1 | 4.3 | -0.2 | 124 |
中 | ビシエド | 3.9 | -1.8 | 7.5 | -1.8 | 142 |
D | ロペス | 0.3 | 0.2 | 0.1 | 0 | 142 |
阪 | マルテ | 0.1 | -1.1 | 0.1 | 1.1 | 103 |
ロ | 鈴木大地 | -0.8 | -0.2 | -1.2 | 0.7 | 89 |
広 | バティスタ | -4.2 | 0 | -4.1 | -0.1 | 96 |
日 | 中田翔 | -4.5 | 1.4 | -5.7 | -0.2 | 100 |
西 | 山川穂高 | -6.3 | 1 | -5.6 | -1.7 | 142 |
巨 | 岡本和真 | -9 | -0.2 | -10.9 | 2.2 | 116 |
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パリーグ
内川はUZRが突出しているのはもちろん、守備範囲(RngR)もダントツ、そして今シーズンは失策0。
銀次も優秀な成績を収めていますが、パリーグには内川がいるため、ちょっと見劣りしてしまいます。
セリーグ
セリーグのゴールデングラブを受賞者であり、守備に定評があるロペスですが、今年に関しては村上、ビシエドのほうがUZRはかなりいい。
村上は失策10を取り立たされることが多いですが、指標的には優秀。
新人王に選ばれたものの、例年のイメージが先行しがちなゴールデングラブはルーキーには狭き門ですね。
「バティスタに一票入れた記者は何なんだ」という意見がありましたが、指標で見ると59票獲得している岡本のほうが指標としては圧倒的に悪かったりします。
二塁手
選手 | UZR | DPR | RngR | ErrR | 試合 | |
---|---|---|---|---|---|---|
中 | 阿部寿樹 | 10.7 | 3.5 | 5.4 | 1.9 | 117 |
ロ | 中村奨吾 | 9.8 | -2.4 | 11.5 | 0.7 | 140 |
西 | 外崎修汰 | 9.1 | 2.4 | 5.9 | 0.8 | 142 |
広 | 菊池涼介 | 5 | 3 | 2.4 | -0.4 | 138 |
D | 柴田竜拓 | 2.1 | 0.4 | 0.6 | 1.1 | 89 |
楽 | 浅村栄斗 | 1.6 | -1.7 | 1.3 | 2 | 136 |
ヤ | 山田哲人 | 0.9 | 0.1 | -0.7 | 1.4 | 142 |
オ | 福田周平 | 0.4 | 2.6 | -1.4 | -0.8 | 132 |
日 | 渡邉諒 | -5.4 | -4 | -2.9 | 1.5 | 132 |
神 | 糸原健斗 | -6 | 1.3 | -10.1 | 2.8 | 124 |
ソ | 明石健志 | -6.1 | -4 | -2.5 | 0.4 | 78 |
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パリーグ
浅村は、ロッテの中村奨吾、西武の外崎よりも大きく下回るUZRでした。
中村奨吾は、エラー防止率、併殺貢献度は外崎に劣るものの、守備範囲の広さは随一。
セリーグ
菊池はアクロバティックな守備が目立ちますが、今年はUZRは5と前年(9.8)より約50%減となっていました。
阿部は守備範囲、併殺貢献度、失策防止それぞれ平均以上。
三塁手
選手 | UZR | DPR | RngR | ErrR | 試合 | |
---|---|---|---|---|---|---|
神 | 大山悠輔 | 7.4 | -0.5 | 10 | -2.1 | 130 |
中 | 高橋周平 | 6 | -1 | 2.6 | 4.5 | 116 |
ロ | レアード | 0.8 | -0.2 | -1.6 | 2.6 | 113 |
楽 | ウィーラー | 0 | -0.1 | 1.6 | -1.6 | 81 |
広 | 安部友裕 | -0.1 | 1.3 | 1.4 | -2.8 | 74 |
D | 宮﨑敏郎 | -1.4 | 0.1 | -5.7 | 4.3 | 113 |
西 | 中村剛也 | -2.7 | -0.7 | -3.3 | 1.3 | 124 |
ヤ | 太田賢吾 | -4.7 | -1.3 | -1.1 | -2.3 | 73 |
ソ | 松田宣浩 | -5 | -1.7 | -5.1 | 1.8 | 143 |
サトウデスク
パリーグ
ゴールデングラブを受賞した松田は、サードの選考基準に達した選手の中でもっとも指標が悪い。
日ハムの平沼のUZRは1.2なんですが、選考基準に達していない…
ということで、今年ロッテに移籍したレアードがパリーグのトップに躍り出るという結果に。
セリーグ
守備範囲は広いもののエラーが多い大山と守備範囲は狭いが堅実な守備の高橋周平。
ただUZRを見ると、ゴールデングラブに選ばれた高橋周平よりも大山のほうが優秀でした。
遊撃手
選手 | UZR | DPR | RngR | ErrR | 試合 | |
---|---|---|---|---|---|---|
西 | 源田壮亮 | 22.4 | 3.3 | 14.3 | 4.8 | 133 |
中 | 京田陽太 | 17.5 | 5.2 | 9.8 | 2.5 | 139 |
日 | 中島卓也 | 15.9 | 3.5 | 7.6 | 4.8 | 120 |
D | 大和 | 4.4 | -0.2 | 1.7 | 3 | 135 |
広 | 田中広輔 | 1.4 | 0.1 | 2.4 | -1.1 | 96 |
楽 | 茂木栄五郎 | 0.1 | -1.2 | 2.5 | -1.2 | 122 |
オ | 大城滉二 | -0.7 | 0.1 | 0.5 | -1.4 | 89 |
巨 | 坂本勇人 | -3 | -1.5 | -3.3 | 1.8 | 141 |
ソ | 今宮健太 | -6.3 | -3.8 | -5.4 | 2.9 | 104 |
ロ | 藤岡裕大 | -7.3 | -3.3 | -3.5 | -0.5 | 81 |
阪 | 木浪聖也 | -10.4 | 2 | -7.8 | -4.6 | 98 |
サトウデスク
パリーグ
まずパリーグ、これはもう文句無し。
すべての指標において他のショートをぶっちぎり、UZRに関しては全選手でトップです。
源田はだれがどう見てもゴールデングラブ賞に値しますね。
セリーグ
セリーグのゴールデングラブ受賞者の巨人坂本は、申し分ない打撃成績を収めましたが、ErrR(失策防止)以外のすべての数字がマイナス。
中日京田はすべての指標が坂本よりも上、UZR17.5は源田に次いでの2位という素晴らしい成績です。
京田本人もGG受賞漏れの感想を聞かれ「打てば良いんでしょ」言ってましたが、どうしてもセリーグに関しては打撃指標が重視された感が否めません。
外野手
選手 | UZR | ARM | RngR | ErrR | 試合 | |
---|---|---|---|---|---|---|
西 | 金子侑司 | 19.8 | 1.7 | 17.4 | 0.7 | 132 |
D | 神里和毅 | 10.9 | 2 | 9.1 | -0.2 | 115 |
中 | 平田良介 | 10.6 | 6.6 | 3.8 | 0.3 | 94 |
楽 | 辰己涼介 | 9.7 | -0.3 | 9.6 | 0.5 | 121 |
広 | 鈴木誠也 | 9.3 | 2.7 | 6.2 | 0.4 | 139 |
楽 | 島内宏明 | 9.2 | -2.5 | 10.9 | 0.7 | 130 |
巨 | 丸佳浩 | 8.6 | 1.9 | 6 | 0.7 | 141 |
巨 | 亀井善行 | 8.3 | 1.6 | 6.5 | 0.3 | 126 |
日 | 大田泰示 | 6.2 | -3.7 | 9.5 | 0.4 | 130 |
巨 | 陽岱鋼 | 5.1 | -1.1 | 6 | 0.2 | 93 |
ソ | 上林誠知 | 2.4 | -2.2 | 4.4 | 0.2 | 95 |
オ | 吉田正尚 | 2.1 | 3.6 | -1.9 | 0.4 | 98 |
神 | 近本光司 | 1.2 | 8.8 | -6.7 | -0.9 | 141 |
ソ | グラシアル | 0.4 | 3 | -2.9 | 0.3 | 99 |
ロ | 角中勝也 | -0.3 | -1.8 | 1.1 | 0.5 | 101 |
日 | 近藤健介 | -1.3 | -0.7 | -1 | 0.3 | 86 |
広 | 西川龍馬 | -2.1 | 0.6 | -2.7 | 0 | 127 |
ソ | 釜元豪 | -2.2 | -2.3 | -0.1 | 0.2 | 78 |
楽 | ブラッシュ | -2.5 | -0.2 | -2.4 | 0.1 | 47 |
ヤ | 青木宣親 | -3 | 3 | -5.8 | -0.2 | 128 |
ロ | 荻野貴司 | -3.6 | 2.7 | -7 | 0.6 | 125 |
西 | 秋山翔吾 | -3.8 | -1.8 | -1.9 | 0 | 143 |
ロ | 清田育宏 | -4.3 | 0.2 | -4.6 | 0.1 | 80 |
巨 | ゲレーロ | -4.4 | -4 | -0.7 | 0.3 | 89 |
神 | 糸井嘉男 | -4.8 | 0 | -5.1 | 0.2 | 96 |
日 | 西川遥輝 | -5.9 | -8.5 | 2.7 | 0 | 142 |
広 | 野間峻祥 | -6.9 | -2.1 | -5.1 | 0.4 | 109 |
西 | 木村文紀 | -7.9 | 6.8 | -15 | 0.3 | 128 |
ヤ | 雄平 | -8.1 | -4.2 | -3.5 | -0.4 | 118 |
神 | 福留孝介 | -9.1 | 0.7 | -10.1 | 0.3 | 98 |
中 | 大島洋平 | -11.4 | -1.9 | -10.2 | 0.7 | 143 |
ヤ | バレンティン | -12.4 | -4.7 | -7.4 | -0.4 | 104 |
D | 筒香嘉智 | -14.6 | 1.2 | -14.7 | -1.1 | 101 |
D | ソト | -15.1 | -5.7 | -8.8 | -0.6 | 98 |
サトウデスク
パリーグ
パリーグは、ゴールデングラブを受賞した選手すべてUZRマイナス。
そのためUZR重視で見ると全く違う選手が選ばれることに。
もっともUZRが優秀なのが西武の金子。
秋山も受賞コメントで「金子に助けられた」といってましたが、UZRでは源田に次いで全選手で2位となっています。
セリーグ
鈴木誠也はセリーグのUZR上位3人に入るものの、丸は惜しくも4位。
大島に関しては下から数えたほうが早いという結果でした、、、
鈴木誠也よりもUZRが優秀なのは、DeNA神里と中日平田。
平田はARMS(送球貢献度)が、神里はRngR(守備範囲)が素晴らしい数字でした。
UZR重視するとベストナインはこうなる
サトウデスク
捕手 梅野隆太郎
UZR 6.2
一塁手 内川聖一
UZR 18.6
二塁手 阿部寿樹
UZR 10.7
三塁手 大山悠輔
UZR 10.7
遊撃手 京田陽太
UZR 17.5
外野手 神里和毅
UZR 10.9
外野手 平田良介
UZR 10.6
外野手 平田良介
UZR 9.3
捕手 若月健矢
UZR 3.8
一塁手 村上宗隆
UZR 4.2
二塁手 中村奨吾
UZR 9.8
三塁手 レアード
UZR 0.8
遊撃手 源田壮亮
UZR 22.4
外野手 金子侑司
UZR 19.8
外野手 辰己涼介
UZR 9.7
外野手 島内宏明
UZR 9.2
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